虫刺され、と言われて真っ先に思い浮かぶのが「蚊」ではないでしょうか。

 

そのため、「え?蚊に注意しなきゃいけないの?」と不思議に思われる方も多いかもしれませんが、山で注意しなければいけないのは蚊だけではないんです。

 

山には、普段の生活で見かけない虫がたくさんいます。

 

救急セット

 

 

刺されてしまうと出血が止まらなくなったり、体中じんましんが出たりすることも珍しくありません。

 

山登りをする前に、どんな虫に気を付けなければいけないのかということや、応急処置の方法について知っておきましょう。

 

痒い?痛い?症状別の虫刺されまとめ

初心者の方だと、春〜初夏にかけての過ごしやすい季節の登山が良いと言われています。

 

でも、この時期は虫刺されトラブルも多い時期です。

 

山にはどんな虫が潜んでいで、どんな症状が出るのかをまとめました。

 

とにかく痒い!蚊以外の厄介な虫

木

毛虫

 

毛虫の中でも、特に注意してほしいのが毒蛾の幼虫(毛虫)です。

 

見るからに危険な風貌なのでわざわざ触る方はいないと思いますが、歩いている途中でうっかり体に触れてしまう危険性があります。

 

毒蛾の幼虫は、生まれてすぐは1p未満の小さな体ですが、4p近くまで大きくなります。

 

体は黒色で、ところどころにオレンジ色がまだらに入って見えるのが特徴です。

 

肉眼では見えない細い毒針毛が生えていて、皮膚に刺さると耐えきれないほどの痒みと同時に、ポツポツと赤い湿疹がたくさん出ます。

 

万が一刺されてしまったときは、湿疹が出ている部位を触らないようにしてください。

 

湿疹があるところには毒針毛がまだ残っているので、皮膚に食い込んでしまったり、他の箇所に広がってしまう可能性があるからです。

 

手で触れないようにして水で洗い流すか、ガムテープなどで毒針毛を抜くようにしましょう。

ガムテープ水

マダニ

「山の小さな悪魔」とも言われているのが、マダニ。

 

人の体臭や吐く息の二酸化炭素に反応してやってきて、皮膚にガブリと噛みつき、血を吸います。

 

家の中にいるダニとは違って大きく、体長は2〜5oもあるので肉眼で確認できます。

 

マダニに刺された場所は、強い痒みや痛みが出て、赤くなります。

 

刺されたことに気が付かないまま、2週間以上も肌にくっついていた・・・なんてこともあるので、下山したら全身をチェックするようにしてください。

 

体についているマダニを力任せに引きはがしてはいけません。

 

吸血中の時に引っ張るとマダニの口先が食い込んだままになって、手術で皮膚を切らなければいけないことがあります。

 

応急処置としては、キンチョールなどの殺虫剤や虫よけスプレー、アルコールやワセリンなどを塗るのが有効です。

 

呼吸が苦しくなって、吸血中のマダニが外れる可能性があります。

 

なお、マダニに噛まれてしまったら応急処置の有無にかかわらず、下山した後に皮膚科を受診するようにしましょう。

 

ショック症状が出ることも・・・刺されると痛い虫

アブやブヨ(ブユ)

外見がハチに似ているのが「アブ」、小さめのハエに似ているのが「ブヨ」です。

 

アブやブヨに刺されるとチクッとした痛みの後に、激しい痒みと痛みがやってきます。

 

ブヨはアブの1/10ほどの大きさしかないのですが、刺されたときの症状はアブよりも長引きやすいです。

 

というのも、ブヨは刺すときに「毒素」を体の中に注入してくるから。

 

登山中に刺されたときは何ともなくても、下山して家に着くころに症状が急にひどくなるということがあります。

 

刺されたときは水で洗い流した後に、※抗ヒスタミン剤を塗るのが一般的です。

 

ただ、刺されたのがブヨの場合は毒素を抜かなければいけないので、下山後に皮膚科を受診したほうがいいでしょう。

 

悪化すると、1か月以上赤く腫れたままになることもあります。

 

「ムヒ」など虫刺されに有効な薬は、基本的にはすべて「抗ヒスタミン系」の薬です。

ドラッグストアなどで手に入るので、小型のチューブタイプを1本持っておくといいでしょう。

ヒル

 

5〜10月の梅雨時期の登山で注意したいのが、ヒル。

 

ヤマビルと呼ばれることもありますが、焦げ茶色で体長は1〜3pほどです。

 

体はゴムのように伸縮自在で、最大に伸びた時には8pを超えるものもあります。

 

かなり、気持ち悪い見た目です・・・。

 

万が一ヒルが皮膚についていたら、虫よけスプレーやアルコールなどをかけると簡単に取る事ができます。

 

ヒルが取れたら、傷口をそっとつまんで水洗いしてから抗ヒスタミン剤を塗って応急処理しておきましょう。

 

血は1〜2時間止まらないことが多いですが、基本的には心配いりません。

 

服に着いたりして気になる場合は、絆創膏を貼っておきましょう。

 

1週間から1か月も経てば治りますが、なかなか痒みが引かなかったり、症状がひどくなるようなら皮膚科を受診しましょう。

 

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虫刺されの予防法

危険な虫に刺されたときの応急処置の方法をいくつかご紹介しましたが、「虫に刺されないこと」が一番です。

 

虫刺され予防に効果的な方法を2つご紹介します。

 

1.虫よけスプレーを使う

虫除けスプレー

虫よけスプレーが1本あれば虫よけはもちろん、万が一虫に刺されたときにも活躍します。

 

ヒルやマダニは肌に吸着してなかなか離れませんが、上から虫よけスプレーをかければポロッと取れることも多いです。

 

ただし、虫よけスプレーは汗で流れ落ちてしまうので、休憩時につけ直すようにします。

敏感肌だと虫よけスプレーを使うのが嫌だという人は、虫よけ効果のあるハーブやアロマを使う方法もあります。

 

薬剤入りのスプレーのような強力なパワーはありませんが、ある程度の虫よけ作用は期待できます。

 

ゼラニウムやレモンユーカリ、ラベンダー、シトロネラなどがおすすめです。

 

2.長袖・長ズボンで素肌を徹底ガード!

長ズボン

登山では、夏場も長袖・長ズボンが基本です。

 

これは体温調節や日焼け防止の意味もありますが、実は虫よけ対策にもぴったり。

 

洋服で皮膚を覆っておけば、ヒルなどが肌にくっついてしまう心配がありません。

 

マダニなどは洋服にくっついていると刺されてしまうこともありますが、肌を露出するよりはかなり刺されにくくなります。

 

最近は、通気性のいい機能性ウェアもたくさんありますから、夏でも長袖・長ズボンでしっかり肌をガードしてあげましょう。

 

 

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